横浜市、統合型リゾート(IR)誘致を正式発表 「マリーナベイ・サンズ」のラスベガス・サンズも参入意欲

横浜市は統合型リゾート(Integrated Resort以下IR)誘致に向けた構想を正式に発表し、今後2020年代後半の開業に向け、国の基本方針を受けた実施方針の策定やIR事業者決定といった本格的な検討を進めていく。

横浜市は、横浜IRの立地場所として「山下ふ頭」を想定。広大でシンボル性の高い敷地であり、交通アクセスの利便性、みなとみらい21地区から続くウォーターフロントの景観などの観点から、都市型リゾートして高いポテンシャルがあるとした。

今回、横浜市がIR誘致に踏み切った背景には、横浜を取り巻く状況がある。市の人口は2019年をピークに減少に転じ、消費や税収の減少、社会保障費の増加が見込まれる。また、外国人宿泊者数の伸び率が他都市より低い傾向にあり、急速に増加するインバウンド需要を取り込めていない状況だ。

そのような状況や課題を背景に、市民サービスの維持や安全な生活を持続していくためにはIRの実現が不可欠と判断した。IR誘致による経済効果は大きく、訪日外国人を含めたIRへの訪問者数は年間2000万~4000万人、IR区域内での消費額は年間4500億円~7400億円になると推計。

さらに建設時と運営時の間接的な効果を含んだ経済波及効果は合計1兆3800億円から2兆2000億円、雇用の創出効果は年間7万7000人~12万7000人に上るとした。さらに増収効果は年間820億~1200億円を見込んでいる。

IRの敷地内には、138,000~192,000㎡にもなる日本最大級のMICE施設や2,700~4,800室大規模な高級ホテル、あらゆる層が楽しめる一流のエンターテイメント施設を導入し、さらに世界最高水準のカジノ規制を整備することで、ギャンブル依存症や治安悪化に取り組むとした。引き続きIRに不安や懸念を抱く市民には継続して丁寧な説明していくとしている。

 

アメリカのIR大手「ラスベガス・サンズ」も参入を表明

横浜市が構想を発表した同日にアメリカIR大手「ラスベガス・サンズ」は、大阪の統合型リゾート入札への参加を見送り、東京と横浜を中心とした開発機会に注力する方針を明らかにしている。

ラスベガス・サンズは、世界最大級の統合型リゾート開発会社でシンガポールのマリーナベイ・サンズや、アメリカラスベガスのザ・ベネチアンとザ・パラッツォなどを展開している。

シンガポール観光の象徴として知られるマリーナベイ・サンズは、2010年の開業以来3.3億人以上が訪れ、700件以上の新しいMICEイベントをシンガポールに誘致。2018年には3,680件ものイベントをサンズ・エキスポ & コンベンション・センターで開催してきたという。

2019年4月には、統合型リゾートのマリーナベイ・サンズに隣接する5,000席を完備した最先端のアリーナ、豪華なホテルタワー、そして新たなMICE施設の建設を含む拡大計画についてシンガポール政府と合意したことを明らかにしている。



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