厚生労働省の民泊実態調査で50%が所在地特定できず

厚生労働省は、民泊の仲介サイトに掲載されている民泊実態調査の結果を公表し、50%以上の民泊施設の所在地が特定できなかったことがわかった。

京都市では独自に民泊の実態調査を行っていたが、全国規模で民泊の調査が行われたのは全国初となる。厚生労働省が行う民泊調査は営業・運営支援サービスなどのアウトソーシング事業を展開するエルグッドヒューマーが行った。

調査期間は昨年10月から12月で、民泊仲介サイトに掲載されている物件を保健所が設置されている142の自治体ごとに100件抽出し行われた。

実際に調査が行われた物件数は、15,127件で民泊データ解析を手掛けるメトロエンジン株式会社の「メトロデータ」による全国の民泊物件数は2016年12月時点で44,641件であることから、厚生労働省が調査した物件数は全体の33%のみとなっている。すべての物件を調査したわけではないという点に注意しておきたい。

調査結果によると、物件調査不可・調査中の物件数は、52.9%で調査対応物件のうち半数の物件の所在地しか特定できなったという。多くの民泊仲介サービスでは所在地が公開されておらず、宿泊予約済のゲストにしか公開されていないことが調査を難しくしているようだ。

なお、旅館業法などの許可を取得している物件は全体のうち16.5%で、営業種別としては簡易宿所営業(67.9%)が最も多く次いで旅館営業(25.7%)、ホテル営業(4.4%)、特区民泊(2.0%)と続く。

東京都大田区や大阪市など地域が限られる特区民泊はほとんど普及していない一方で簡易宿所営業での民泊が増えているようだ。

なお、東京都特別区および政令市に限定した大都市圏での調査結果では営業許可を取得している施設数は1.8%で、大都市圏外の34%と比較すると、大都市での許可取得割合が非常に少ないことが明らかになった。

物件タイプ別では、無許可物件の半数以上(54.2%)が共同住宅であり、戸建て住宅(35.9%)を大きく上回った。

1泊あたりの平均宿泊料金でみると、許可物件は16,571円であるのに対して、無許可物件では7,659円であり、およそ半額以下での価格設定になっている。これは、最大宿泊可能人数が許可物件では6.3人と多いのに対して無許可物件では4.2人と少ないことが大きく影響していると見られる。

 

那覇市でも民泊実態調査スタートも

那覇市でも民泊が広がりをみせているのを受けて、那覇市は実態把握のための調査費用500万円を2017年予算案に計上し2月議会定例会に提案すると報じられている。

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調査ではAirbnbを始めとした民泊仲介サイトを中心に情報収集を行うといい、厚生労働省の調査同様、施設所在地、宿泊可能人数、1泊当たりの料金、旅館営業法許可の有無などを聞き取り調査する。

厚生労働省による全国調査も行われているが、今後は那覇市同様に、自治体独自に民泊調査を行う動きも増えそうだ。

《関連サイト》
全国民泊実態調査の結果を取りまとめました