米検索エンジン大手のGoogle(グーグル)は、Google上でホテル予約を完結させる「Book on Google」をヨーロッパでも利用できるように対象範囲を拡大したことがわかった。
これまでGoogle上で「東京 ホテル」などの検索ワードで検索した際は、ホテルや価格の一覧が表示され、ホテル同士を比較しながら宿泊先を決めることができる。
しかし、ホテルの宿泊予約はGoogle上で行うのではなくリダイレクト先の公式サイトやBooking.comやExpediaなどのOTA等で予約する必要があった。
「Book on Google」は名前の通り、ホテルの検索から宿泊予約までを一貫してGoogleプラットフォーム上で完結させるもので、他社のWebサイトに遷移されることなくスムーズにホテル予約までできるのが特長だ。
本サービスはアメリカとイギリス、オーストラリア、ニュージーランドのGoogleユーザーのみに限定されていたが、今回その利用対象範囲を拡大しヨーロッパ12のマーケットで利用可能にした。具体的には、ドイツ、フランス、イタリア、オランダなどの国々が含まれる。
ホテル予約行動に大きな変化をもらたす可能性も
これまで、ホテル予約では楽天トラベルやじゃらんといった国内大手OTAやBooking.comやExpediaなどの世界大手のOTAなどの宿泊予約サイトを利用して予約するのが一般的だ。しかし、その流れが「Book on Google」により大きく変わる可能性すらある。
Googleは2018年に入ってからホテル検索を大幅に強化している。2月にスマートフォン版のホテル検索をリニューアル。10月にはデスクトップ版のホテル検索もデザインを刷新した。
9月には、ホテル検索画面にホテル価格の推移をグラフで可視化する「プライスインサイト」の提供を開始。指定期間での宿泊価格が標準的な価格に対して高いか安いかを明示するとともに、直近1か月間の価格推移を明らかにする。
一部エリアでの限定公開にとどまっていた「Book on Google」が対象範囲の大幅に拡大したことで、日本でも利用できる可能性は高まっている。