Google、「Google Travel」で旅行分野に本格参入 ホテル・フライトなど旅行サービスをすべて統合

米検索エンジン大手のGoogle(グーグル)は米国時間5月14日、PC版の旅行プランニングツール「Google Travel」をリリースしたことを明らかにした。専用サイトではこれまでの旅行プランを表示するほか、フライト、ホテル、旅行パッケージ検索の切り替えを簡単にすることで、利便性を大幅に向上させる。

Googleはこれまで、アプリ版の旅行プランニングツール「Google Trips」を提供するほか、ホテル比較・検索サイトの「Google ホテル検索」、航空券比較・予約サイトの「Google フライト」などを別々にサービス提供。各サービスごとに機能を拡充し続けていた。

Googleはこの度、これまでアプリやWebで別々に提供されていたサービスを「Google Travel」に統合し、本格的なサービス提供を始める。新しい「Google Travel」を利用することで、Googleユーザーは、フライト検索からホテル予約、旅行プランニングに至る「旅行」のすべてをシームレスに連携できるようになる。

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「Google Trips」では、Gmailから旅行プランを自動生成

Google Tripsでは、Gmailアカウントと連携を行うことで、Booking.com(ブッキングドットコム)やExpedia(エクスペディア)などで行った宿泊予約や航空券の予約完了メールを自動的に整理。

フライト情報やホテルの予約除法などGmailにバラバラに届くメールから必要な情報だけを自動的に整理して1つの旅行プランとしてまとめてくれる。周辺のおすすめスポットなどの情報を確認できるのも特徴だ。

Google Tripsを利用することで、数か月前に予約したフライト予約完了メールに記載された確認番号、フライト便名、フライト時間などを瞬時に確認できる。また、ホテルの所在地やチェックイン時間、地図などを瞬時に呼び出すことができる。

Google Trips は、ホテルやフライトの予約から旅行中のプランニング、そして旅が終わった後のレビュー投稿に至るまで、タビマエ・タビナカ・タビアトの旅行プロセスすべてを抑えることになる。

Google Tripsのサービスはこれまで、スマートフォンアプリでしか利用することができなかったが、「Google Travel」のリリースとともにPC版のGoogle Tripsが利用できるようになった。

Google Trips PCweb版より(Gmailから自動的に読み込んて生成された旅行プラン)

 

旅行のすべてが、「Google」に集約される世界に

これまで旅行に行く場合は、フライト予約サイトやホテル予約サイト、旅行先でのレストランに関する口コミサイトやおすすめの観光スポットに関する情報など膨大な情報ソースから旅行プランを作り上げる必要があった。

様々な情報を検索したり探しまわったりすることがなくても、Google Travelは、フライト予約やホテル予約、レストランの口コミ、観光スポットに関する口コミなど旅行に関係するすべての情報を網羅する。

Googleユーザーは、「Google Travel」にアクセスして「東京 ホテル」や「バンクーバー」などと検索するだけで、全ての情報にアクセスできる。もちろん明確な旅行先が思い浮かばないという方でも、Googleは最安値の旅行プランや人気の旅行先などを提案してくれるのだ。

Googleは、これまでGoogle Trips、Google ホテル検索、Google フライトを別々のサービスとして磨き上げてきた。これらサービスの集大成となる「Google Travel」もまた、Google検索やGoogle Mapsなどでも利用できるようにするほか、旅行をさらに簡単にする新しい機能の追加を予定する。

 

Googleの進化は、止まりそうにはない。

 

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