Go To キャンペーンの需要創出効果、最大2.8兆円と試算 旅行「55%」押し上げ効果も 第一生命経済研究所

第一生命経済研究所は、旅行業界や飲食業界向けに開催される官民一体型の需要喚起キャンペーン「Go Toキャンペーン」の需要創出効果について、旅行の市場規模を「55%」押し上げ、市場規模の拡大額は最大で 2.80 兆円になるとの試算を明らかにした。

2020 年度第1次補正予算で約1兆6,794億円が計上された「Go To キャンペーン事業」は、旅行業界向けの「Go To Travel キャンペーン」、飲食業界向けの「Go To Eat キャンペーン」、エンターテイメント業界向けの「Go To Event キャンペーン」、小売事業者向けの「Go To 商店街キャンペーン」で構成。

当初、「Go To キャンペーン」は 7 月下旬の事業開始をめざし運営事務の委託先公募を行っていたが、委託費の上限が総事業費の約 2 割にあたる 3095 億円と巨額だったことなどに批判が高まり、仕切り直しを経て現在のところ、8 月上旬から実施される予定となっている。

Travel キャンペーンでは旅行業者等経由で、期間中の旅行商品を購入した消費者に対し、代金の1/2相当分のクーポン等(宿泊割引に加え、飲食店、観光施設などで使用できる地域共通クーポンを含む)を付与(最大一人あたり2万円分/泊)。

Eat キャンペーンでは、オンライン飲食予約サイト経由で、予約・来店した利用者に対し、飲食店で使えるポイント等を最大1人あたり 1,000 円分付与。Event キャンペーンでは、チケット会社経由でチケットを購入した利用者に対し、2割相当分の割引・クーポン等を付与する。

Go To キャンペーンの需要創出効果(第一生命経済研究所)

3分野について価格弾性値を計測すると、旅行が-1.1、外食が-1.0、イベントが-2.3 となる。これら3分野については、補助率が最大で旅行 50%、外食とイベントが20%であることから、市場規模の増加率は基準から旅行が最大で+55.1%、外食が+20.2%、イベントが+45.3%それぞれ増加すると試算した。

コロナ後の市場規模水準は不明だが、家計調査のパック旅行と一般外食、入場・観覧ゲーム代支出に世帯数を乗じた金額に基づけば、2020 年 1 - 4 月平均で 2018 年平均対比でそれぞれ 42%、79%、76% の水準になる。

したがって、仮に旅行・外食・イベントの市場規模が直近 2018 年の1/2、1/3、2/3になったと場合分けして、試算対象とした3分野の市場規模の拡大額を合計
すると、半年間でそれぞれ最大+2.1 兆円、+1.4 兆円、+2.8 兆円となると試算した。

なお、旅行の付与については、最大一人当たり2万円分/泊の上限があるため、旅行の効果が下振れる可能性がある一方、外食の最大一人当たり 1000 円分のポイント等付与は加味していないため、外食の効果が上振れる可能性があることには注意が必要だ。

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2020年11月28日


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