民泊仲介サイト世界最大手のAirbnb(エアービーアンドビー)は、シドニーのブティックホテルグループの8Hotelsと提携し世界初となる新しいプロジェクトをローンチしたことを明らかにした。
個人宅の空き部屋と宿泊先を探す旅行者のマッチングサービスであるAirbnbはこれまで世界各国でホテル業界と衝突することも度々あったが、Aシドニーを中心にブティックホテルの開発を手掛けるホテル企業の8HotelsはAirbnbと提携する。
2018年7月に正式に営業を開始したリトル・アルビオン・ゲストハウス(Little Albion Guest House)は、Airbnbと提携しその世界的な旅行プラットフォーム上で唯一ゲストハウス全体(共用施設等も含む)を利用できる最初の宿泊施設となる。
シドニー郊外のサリーヒルズに位置するリトル・アルビオン・ゲストハウス(airbnb.com.au/littlealbion)は全部屋35室すべての部屋の予約受付を開始している。
約15%の宿泊予約サイト手数料を大幅削減
これまでホテルなどの宿泊施設では宿泊客を集める手段としてオンライン予約サイトが利用されるのが一般的であるが、海外OTAではおおむね12%~15%の手数料が発生する。
一方でAirbnbの手数料(ホストサービス手数料)はたったの3%。例えば1泊1万円の予約が確定したと仮定した場合従来のオンライン予約サイトでは1,500円の手数料がかかるがAirbnbであれば300円に抑えられる。
8Hotelsのポール・フィッシュマン氏は、「通常のオンライン旅行業者を利用するのではなくAirbnbを利用する事で販売手数料の削減に成功した」と述べ、手数料の安さによる恩恵を受けているようだ。
Airbnbは部屋タイプに「バケーションホーム」「ユニークな施設」「B&B」「デザイナーズホテル」の4種類を追加するなどホテルなどの従来型の宿泊施設もAirbnbに掲載できる環境を整備。
Airbnb公式のワンストップサービスのパートナー企業でもあるメトロエンジン株式会社が提供する「民泊ダッシュボード」では、Airbnbや複数のOTAとの在庫連携を可能にするサイトコントローラーの提供を開始している。
これまでAirbnbへの掲載を躊躇していた既存のホテル業界がAirbnbに掲載を始める未来もそう遠くはないかもしれない。