高級スパホテルガイドの Wellness Heaven(ウェルネス・ヘブン)が行った、高級ホテルの客室から盗難されやすい備品に関する調査「Theft in Hotels」によると、最も多く盗まれたのが「タオル」で、数は少ないが「マットレス」や「テレビ」も盗まれているとする結果を公表した。
本調査は、Wellness Heaven が欧州の高級ホテル経営者 1,157 人を対象にどのホテル備品がよく盗まれるかを調査したもの。特に、4つ星ホテルと5つ星ホテルの宿泊客の盗難行動に顕著な違いがあるかどうかも調査で明らかになった。
まず大前提として、消耗品以外の備品は原則として持ち帰ってはいけない。消耗品として提供されている歯ブラシやかみそり、使い捨てのスリッパ、小分けのシャンプーは持ち帰っても問題ないが、消耗品であっても、シャンプーボトルやティッシュの箱などは原則持ち帰りはNGだ。
本調査は、持ち帰ってはいけない備品であるにもかかわらず、持ち帰られてしまった(盗難された)備品についてホテル経営者に尋ねた調査結果である。
Wellness Heaven の調査結果では、最も多く盗まれると全体の 77% が最も盗まれやすい備品として「タオル」がランクイン。「バスローブ」もホテルの 65% が盗難にあっていると回答。化粧品同様、ドイツやイギリスの宿泊客はお土産にバスローブを持っていくことが多いとの結果になった。
また、「ハンガー」についてもホテルの 49.3% がクローゼットからハンガーがなくなっていると回答。もちろんすべて意図的に盗んだものではなく、誤って持ち帰ってしまったという場合もあるかもしれないが、実際にホテルからなくなってしまっているという事実は残る。
タオルやバスローブ、ハンガーなどは比較的小さい備品であるため、何らかの理由で持ち帰ってしまう宿泊客も多いようだが、本調査では奇妙なものまで無くなる例があるようだ。
例えば、ベッドの「マットレス」については調査対象のホテルの 4.2% がホテル客室から持ち出されたことがあると回答。特に、4つ星ホテルよりも5つ星ホテルの宿泊者のほうが持ち出す可能性が8倍高いという結果になった。
また、「テレビ」も調査対象のホテルの 6.1% がホテル客室からテレビが消えたと回答。こちらも同様に4つ星ホテルよりも5つ星ホテルから取られる確率が9倍高いという結果だ。
高級ホテルでは設置されることが多い芸術・工芸品についても、2割以上のホテルで装飾品がなくなったと回答。4つ星ホテルよりも5つ星ホテルの宿泊客が持ち出す可能性は5倍以上高いという結果になっている。