中国最大手の旅行サイトの「Ctrip」(シートリップ)は、住宅宿泊仲介業の登録(登録番号:S0050号)を行い日本国内での民泊事業に参入したことが明らかになった。
住宅宿泊仲介業とは民泊オーナーと旅行者をマッチングする民泊仲介サイトの運営業務を指し、これらの業務を行う登録業者(住宅宿泊仲介業者)にはAirbnb(エアビーアンドビー)やブッキングドットコムも名を連ねる。
住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行から3か月半となる2018年10月1日までの住宅宿泊仲介業者の登録状況は、50社となり北は北海道から南は沖縄まで多くの企業が登録を行っている。
Airbnbに代表されるような海外企業による登録も着実に進んでおり、台湾の民泊仲介サイト「AsiaYo」や、「途家」(トゥージア)、「自在客」(ジザイケ)、「一家民宿」(イッカミンシュク)など中国系の民泊仲介サイトも多い。
中でも途家は2011年に開設した民泊仲介サイトで、現在では70カ国1,100都市で65万件以上の民泊物件を掲載する中国系では最大手。中国以外の世界展開も強化しており、日本に加えて、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、インドにも拠点を構える。
2017年10月に途家はシリーズEラウンドでCtripと All-Stars Investment(全明星投資)をリードインベスターとする330億円規模(3億米ドル)の資金調達を実施しサービスをさらに強化していく考え。
Ctrip、新ブランド「Trip.com」を日本でも強化
Ctripは、2017年に旅行計画サービスのスタートアップ企業のTrip.com社を買収し、新ブランド「Trip.com」を2017年11月から開始。中国国内では引き続き「Crip」ブランドで展開しながら、中国以外では「Trip.com」というグローバルブランドに統一した。
日本では、三井住友カードと銀聯国際との提携を発表し、銀聯(Union Pay)ブランドのクレジットカード「Trip.comグローバルカード」の発行を開始。日本国内には東京や大阪など6カ所にオフィスを持ち、2018年9月には北海道庁と北海道観光振興機構と連携協定を締結するなど日本市場を強化している。