観光庁は、旅行需要喚起策の「GoToトラベルキャンペーン」について、制度開始から 11 月 15 日までの利用実績を公表し、予算消化額が約 3,080 億円たったことを明らかにした。予算消化額は、GoToトラベル事業の総予算 1 兆 1,248 億円(事務委託費等除く)の 27% にあたる。
観光庁が公表した利用実績によると、利用人泊数は少なくとも約 5,260 万人泊。制度開始の 7 月 22 日から 11 月 15 日までの約 4 か月間における推計値で確定値ではない。
7 月 22 日の制度開始から 10 月 15 日までの利用実績は、利用人泊数は少なくとも約 3,138 万人泊で、割引支援額は、少なくとも約 1,397 億円。利用人泊数、割引支援額ともに、たった 1 か月で急激に伸びた。
GoToトラベルは、7 月 22 日から旅行代金が 35% 割引になる第一弾が、東京都民の旅行及び東京都内への旅行を除き、全国でスタート。
10 月 1 日からは、東京を発着する旅行が対象に加わったほか、これまでの旅行代金 35% 割引に加えて 15% 相当額を地域共通クーポンとして配布する第二弾が開始。
10 月 23 日からは、東京都民が都内を観光する際に 1 泊 5000 円を補助する「もっと Tokyo」がスタートするなど自治体独自の上乗せ割引も開始した影響でさらに利用が加速したとみられる。
一方で 11 月に入り、新型コロナウイルスの感染が一部地域で拡大。これを受けて札幌市又は大阪市を目的地とする旅行は 12 月 15 日 24 時まで、新規または既存に関わらず GoToトラベルキャンペーンの適用を一時停止。
東京都でも、65 歳以上の高齢者や基礎疾患がある人については 12 月 17 日まで、東京発着する旅行での GoToトラベル利用を自粛するよう呼びかけており、感染拡大地域を中心に GoToトラベルの利用に一定の歯止めがかかりそうだ。